マレーシアのコールセンターで働くってどんな感じ?
コールセンターでの仕事って?
コールセンターでの仕事は、お客様やクライアント企業からの問い合わせに対応するもので、主に電話、メール、チャットを通じて対応を行います。お客様のニーズに素早く応え、問題を解決することが求められるポジションです。
業務内容は主にインバウンド業務とアウトバウンド業務の2種類に分かれます。
インバウンド業務では、お客様からの問い合わせやサポート依頼に対応し、アウトバウンド業務では、商品の提案や顧客へのヒアリングを行います。
業界としては、オンラインショッピング(EC)関連、ホテル予約サイトなどの旅行関連、さらにソーシャルメディアやIT関連など、幅広くあります。
日々、電話やメール、チャットを通じてお客様とやり取りすることで、語彙力やコミュニケーション力はもちろん、問題解決能力や交渉力など、さまざまなビジネススキルの向上が期待できる仕事です。
コールセンターはなぜ人気?
先ほどお話ししたように、マレーシアでのコールセンター業務は、さまざまな層から高い人気を誇る職種です。
それでは、なぜこれほど多くの人々に選ばれているのでしょうか?
今回は、マレーシアでコールセンターで働く魅力的なポイントをいくつかご紹介します。
初めてでも挑戦しやすい
海外就職を考える上で、まず最初に直面するハードルの一つがビザの問題です。
国外で雇用をしてもらうためには、その国の政府に対して自分がその国にとって必要な人材であることを証明する必要があります。
特に職務経験があまりない場合、このビザ取得の壁が高く感じられることが多いです。多くの国では、一定の職歴を有することが求められます。
特にマレーシアでは、学歴にもよりますが、基本的には最低でも3年-5年以上の職歴が求められます。
しかし、そんな中でもコールセンター業界は例外的です。ほとんどのコールセンターの企業は、政府からMSC(Multimedia Super Corridor)ステータスという特別なビザ取得の優遇措置を受けており、これにより職歴が少なくてもビザを取得できるチャンスが広がります。
4年制大学を卒業した新卒者であれば、マレーシアでの就職が可能です。
つまり、未経験者にとっても大きなチャンスがあるため、マレーシアでの就職は比較的挑戦しやすいと言えるでしょう。
給料・手当てが良い
コールセンターでの仕事は、他の現地採用の仕事と比べても給料が高く、各種手当ても充実していることが多いです。
例えば、現地採用としてローカル企業に就職する場合の給与は、一般的に約月RM5,000〜(約17万円〜)となっており、一方でコールセンターでの給与は約月RM7,000〜(約24万円〜)と、かなり大きな差があります。
日本の給料と比べるとどちらも安く感じるかもしれませんが、マレーシアは日本よりも物価が低いため、贅沢をしない限り、十分に良い生活を送ることができます。
特に、外食や交通費などの日常的な支出は、日本よりもはるかに抑えられるため、生活費を賢く使うことで快適な暮らしが実現できるでしょう。
さらに、コールセンター業界では企業からの手当てがしっかりしているところが多い点も魅力です。
例えば、医療保険が広範囲にカバーされていることが一般的で、万が一の病気や怪我に備えることができます。また、マレーシアに移住する際にかかる航空券代や、住む場所が決まるまでの宿泊費用、ホテル代などを企業が負担してくれる場合もあり、経済的な負担を大きく軽減してくれます。
そのため、海外での生活に慣れていない方や、移住に対して不安がある方にとっては、とても安心できる制度が整っています。これらの福利厚生があるおかげで、スムーズに新しい環境に慣れ、仕事に集中できるのも大きなメリットです。
英語力に自信が無くても大丈夫
海外就職を目指す際、もう一つ大きな壁となるのが「言語」の問題です。
特に、英語に自信がない方にとっては、海外で働くことに対して不安を感じ、なかなか一歩を踏み出せないことが多いでしょう。
しかし、コールセンターの仕事の場合、英語力をそれほど重視しない企業もあり、そういった場合は日本語だけで業務を行うことが可能です。このため、英語に自信がなくても、安心して始められる仕事として人気があります。
さらに、英語を必要としない企業でも、社員向けに英語レッスンを提供しているところもあります。このような企業では、日常業務は日本語で行いながら、空いている時間や業務後に英語を学ぶことができ、自然と英語力を向上させることが可能です。
これにより、仕事をしながらスキルアップができるため、英語力を身につけるチャンスが広がります。
もちろん、英語力を問われない仕事でも、海外で生活している以上、英語ができることに越したことはありません。英語ができると、日常的なコミュニケーションがスムーズになり、生活面でも大きなアドバンテージになります。
さらに、英語力を磨くことで、将来の転職活動にも有利に働き、選べる仕事の幅も広がること間違いなしです。
ワークライフバランスが整えやすい
コールセンターの仕事の特徴の一つは、シフト制によって業務時間がきちんと管理されている点です。このため、他の職種と比べて残業が少ないという大きなメリットがあります。
特に外資系のコールセンターでは、業務が終了する時間が明確に定められており、終業時間になるとすぐに業務を終えて帰宅の準備をするのが一般的です。
さらに、企業によっては、定時で帰ることができるように、終業時間の10分前には新たな問い合わせを受けないというルールが設けられている場合もあります。
このように、定時で帰れる環境が整えられている企業も多いため、仕事後の時間を大切にすることができます。
オンとオフの切り替えがしっかりでき、プライベートの時間を確保しやすくなります。趣味や運動、勉強などに充てる時間を持つことができ、充実したライフスタイルを実現しやすいのもコールセンター勤務の魅力の一つです。
将来のキャリアプラン
海外就職を目指す際、多くの方が「雇用されること」がゴールだと考えがちですが、実際にはそれだけではなく、今後どうキャリアを築いていくか、どのようにスキルや経験を活かして成長していくかが非常に重要です。
特にマレーシアで就職する場合、雇用契約を結んだ後にどのようにキャリアアップを図っていくかを考えることが欠かせません。
コールセンターでの仕事を通じてキャリアアップを目指す場合、選べる道は多岐にわたります。例えば、以下のような選択肢があります。
・数年間コールセンターでの経験を積んだ後、マレーシア内の他の企業や業界に転職する
・日本に帰国してキャリアアップを目指し、そこで新たなチャンスを掴む
・マレーシアや日本以外の国で転職し、国際的なキャリアを積む
・コールセンター内で昇進を目指し、長期的に同じ企業で成果を出していく
多くの人は、コールセンターでの勤務後に新たな職場へ転職する選択をしますが、コールセンターの仕事は専門性が高いわけではないため、将来のキャリアパスが非常に広く、選択肢が多すぎてどの道を選ぶべきか迷うこともあります。
これに対して、一定のキャリアを積み、マネジメント職などを目指す場合、同じコールセンター内での昇進を狙うことも一つの方法です。特に大手外資系企業では、昇進に向けたプログラムやキャリアパスが整備されていることも多いため、安定した成長を望む方には魅力的な選択肢と言えるでしょう。
また、一度海外で働く経験を積むことで、その後の人生に大きな変化がもたらされます。日本に帰国して再び日本で働く場合でも、海外での経験が大きな強みとなりますし、逆に他の国での就職に対する抵抗感がなくなり、グローバルにキャリアを展開する選択肢も広がります。
海外就職を経験すること自体が、今後の転職やキャリアアップにおいて大きなアドバンテージとなるのです。
さらに、海外就職をしてもすぐに転職を考える必要はありません。
しっかりと企業に定着し、コールセンター内でのキャリアを積み重ねていくことで、昇進やマネジメント職への道が開けることもあります。長期的に同じ企業で働くことによって、企業内での地位を確立し、安定したキャリアを築くことができるのです。
このように、コールセンターでの仕事は非常に多様なキャリアパスを提供しており、どの道を選ぶかはあなたの希望や目標によって大きく変わります。
選択肢が豊富であるがゆえに、コールセンターで働く前に自分が将来どうなりたいのか、どのようなキャリアを築いていきたいのかを大まかにでも考えておくことが非常に重要です。
目標を明確にすることで、将来に向けた戦略的なステップを踏むことができ、より充実したキャリアを実現するための第一歩となるでしょう。
まとめ
今回はマレーシアで人気のコールセンターの仕事についてご紹介しました。
コールセンターの仕事は、一般的にネガティブなイメージを持たれがちですが、実際にはその人の目的や経験をどう活かすかによって、非常に価値のあるキャリアになります。
未経験でも、日本語を活かして働ける機会が多く、スキルを身につけるチャンスも豊富です。
また、マレーシアのコールセンターは給料や福利厚生も充実しており、仕事のバランスが取りやすい環境が整っています。海外での就職を目指す方にとって、マレーシアのコールセンターは大きな選択肢となるでしょう。
海外経験を積みながら、次のステップを目指したい方におすすめです。
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マレーシアで働くならどのエリア?
・クアラルンプール(首都):日本人の大部分はクアラルンプール在住。歴史ある日本人コミュニティがあり、発展した住みやすいエリア。求人数は多く、仕事を見つけやすい。
・セランゴール州:クアラルンプール近郊のエリア。工業団地に工場を構える日系製造業多数。求人数は多く、仕事は見つけやすいが、公共交通機関があまり発達しておらず車がないと不便。
・ペナン州:発展したペナン島の都市部が観光地として有名ですが、橋を渡った半島部には工業地帯が広がり日系企業も多数。移動には車が必須だが、程よく発展して住みやすいエリア。求人情報数はあまり多くない。
・ジョホールバル:マレー半島南端に位置するシンガポ―ルに最も近い町。日本人コミュニティあり。求人情報数は少ない。
・サバ州/サラワク州:ボルネオ島に位置し、製造業が多いエリア。求人情報数は少ないが、給与は高め。
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