私がマレーシアで働く理由 Case1

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カテゴリ:
実体験レポート
更新日:
2020.02.04
日本テレビの『幸せ! ボンビーガール』などでマレーシアで働く日本人がたびたび取り上げられ、話題となっています。新連載の「私がマレーシアで働く理由」では、マレーシアで働く日本人に、現地での生活や、仕事環境などについての本音を語っていただきます。

 

Yさん(20代 女性) プロフィール
新卒で就職のためにマレーシアへ来て現在5年目。2回の転職を経験し、3社目となる日系企業で営業スタッフとして活躍中。

 

 

新卒でBPOに入社したのち、転職してステップUP

 

-- 新卒でマレーシアに来て就職されたそうですが、海外就職に興味を持ったきっかけは何ですか?

家族の影響が大きいですね。中学校の頃から、両親が外国人の子どもをホームステイとして受け入れ始めたのですが、それで外国人と触れ合ったのが「海外」に興味をもったきっかけです。ホームステイの期間は短いですし、日本語が話せない人がほとんどで、私も当時は英語が話せなかったので身振り手振りでやりとりしていましたが、「もうちょっといろいろ話せるとおもしろいな」と思っていました。

 

-- そのころから国際的な環境だったんですね! 英語は日本で勉強しましたか?

大学生で英語メディア学科を専攻しました。英語もメディアについても学べるという学科です。2年生の時に、カナダのバンクーバーに1カ月間の短期留学をしたのですが、実力不足を実感。3年生の時に1年間休学し、半年間バイトで費用を稼いでから、フィリピンに3か月間語学留学しました。普段の生活でも外国人の友達と一緒にいるようにしたりして、ここで英語がかなり身についたと思います。

 

-- フィリピンでの生活はどうでしたか?

この時初めて東南アジアに滞在したのですが、東南アジアっていいな! と思いました。人もいいし、雑多な感じの街の雰囲気もおもしろい。フィリピン留学のあと、カンボジアとタイにも行ったのですが、人がいい。優しくて、「人間味」がありますよね。

 

就活で受けた2社に落ちて、すすめられたのがマレーシア

 

 

-- 留学後、大学に戻って普通に就活されたんですか?

はい。就活では、せっかく学んだ英語を活かせる仕事か、または興味があったEコマースの仕事をしたいという希望に沿って企業を選びました。日本の新卒の就活って、50社とか膨大な数の企業を受けるのが普通ですが、私は「興味もないのに志望動機なんて話せない」と思って、本当に行きたいと思ったEコマースの企業2社しか受けなかったら、撃沈……。どうしようかな……と思っているときに、大学の進路指導課の先生に紹介されたのが、マレーシアのカスタマーサポートの仕事だったんです。

 

-- 大学に来ていた求人だったんですね。

そうなんです。マレーシアが東南アジアだとは知っていましたが、場所もよく分からないレベルで、詳しい仕事内容もよく分かっていたなかったんですが、旅行関係でお客様のサポートをする仕事だと聞いて、「旅行は好きだし、やってみよう!」と思いました。

 

-- 採用までのステップはどんな感じでしたか?

まずは採用担当の方と電話で話して、その次にSkype面接をしたのち、採用していただきました。日本語/英語両方で面接をした記憶があります。

 

-- 一度もマレーシアに行かずに仕事を決めたということですか?

はい、マレーシアに下見に行くお金もなかったですし。

 

-- 実際にマレーシアで働いてみて、どうですか?

東南アジアというと、フィリピン、カンボジア、タイしか知らなかったのですが、マレーシアは高層ビルも多いし、すごく発展していてびっくりしました。人もいいし、とても住みやすいですよね。初めは、食べ物はおいしいとは感じなかったのですが、生活に慣れてきて、人気のお店にいったりするようになると、おいしいものが多くて、もっといろいろ探求してみたいと思ったり…。

 

現在も交友が続く同期7人との出会い

 

 

-- マレーシアで働いてみて、大変だったことは何ですか?

日本でも社会人経験がなかったこともあって、初めは大変でした。最初の2か月間は研修で、問い合わせにどう対応するかとか、航空会社や空港のコードとか、いろんなことを覚えないといけないんですが、それが大変でした。しかも、2か月後のテストにパスできないと契約が切られるので、プレッシャーがすごかったです。

 

-- え~、それは厳しいですね!

そうなんですよ。日本を発つとき、家族や友達に「がんばってね~!」って見送ってもらったのに、2か月で帰国なんてできない! って思って必死で勉強しました。ただ、私の場合、同期の日本人が7人いたんですが、みんな20代ですごく仲良くなって、お互い助け合ってこられたのはすごくよかったと思います。同期の1人と同居していたのですが、元銀行員で頭はいいし判断力もあって、いつも助けてもらっていました。

 

-- 助け合える同期がいるというのはいいですね!

はい。全員、カスタマーサポートの仕事はもう辞めていますが、いまだに連絡を取り合っています。BPOだと、同時期入社の日本人がいることが多いので、海外就職の入り口としてはオススメです。
その他の業種だと、同期がいる可能性はまずないですからね。

 

-- 同期のみなさんは、今はどうされているんですか?

私と同じようにマレーシアで転職した人もいますし、フィリピンでIT関連の勉強をして日本に帰国した人もいます。新卒入社は私ともう一人だけで、あとは社会人経験が2年くらいある人だったんですが、みんな30歳をめどに目標を決めて、ステップアップしていっている感じです。

 

「マレーシアで働いていること」が自分の自信になっている

 

マレーシア就職に向いている人② 英語+コミュニケーション能力がある

 

-- マレーシアで働くにあたり、英語はどれくらい必要だと感じますか?

カスタマーサポートの仕事では、旅行関係のシステムが英語仕様だったくらいで、高度な英語力は不要でした。私は英語を使って働きたかったので、ホテルに英語で問い合わせをしたりするチームに移りましたが、そこではかなり英語を使う機会がありました。求められる英語のレベルは、企業やポジションでかなり違います。英語のレベルが高くなくてもできる仕事はあると思います。

 

-- マレーシアで生活していて、嫌なことはありますか?

なにか失敗すると、言い訳する人が多いですよね。それは、いつも指摘しています。あと、これは「なんだかなあ」と思うレベルですが、貧富の差がすごく大きいこと、川が汚いことが気になりますが、それくらいでしょうか。

 

-- マレーシアのいいところは?

ミックスカルチャーな点。あと、いい意味で、人のことを気にしないこと。日本だと、今年の流行とか、ファッションにいろいろ気を使ってしまいますが、マレーシアではおばちゃんでもH&Mで買い物して、ショートパンツにタンクトップとか着ているし、好きなものを好きなように着て、誰も気にしない。それがすごく楽です。

 

-- 2回転職してもマレーシアにいる理由は何でしょうか?

マレーシアが住みやすいというのも理由ですが、日本がちょっと怖いというのもあります。私は新卒でマレーシアに来て、すごくいい経験になっているとは思うのですが、反面、日本で働いた経験がありません。今の実力・スキルが日本で通用するのか不安というのはありますね。あと、日本の友達のなかには、海外出張に行ったり、結婚して子どもがいる人もいます。私は「海外で働いている」という点で日本の友達に「すごい」と思われているところがあって、それが自信になってもいます。

 

-- 今、マレーシア就職を考えている方に何かアドバイスはありますか?

マレーシアで働くのは、とてもいい経験になるのでオススメです。ただ、同い歳くらいの方で駐在としてマレーシアに赴任して来た方にお会いすることが最近何度かあったのですが、そういう道もあったんだな~! と思いました。日本の本社の代表としてマレーシアで働くというのはかっこいいし、待遇も現地採用に比べていいので、いいなあと思います。もちろん、仕事の量やストレスは全然違うと思いますが。

 

-- 今後どうしたいかなど、展望はありますか?

営業の仕事をしているのですが、いろんな仕事をしている方と会えますし、今働いている会社にもいろんな経歴の方がいて、いい刺激がもらえる環境なので、しばらくはここで営業としてがんばりたい。そして、30歳までに今後の方向性を決められたらと考えています。

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マレーシアで働くならどのエリア?

日本人を対象とした求人が多いのは、日系企業が多い都市部が中心。求人数が多いのはだんとつでクアラルンプールとその近郊のセランゴール州です。
・クアラルンプール(首都):日本人の大部分はクアラルンプール在住。歴史ある日本人コミュニティがあり、発展した住みやすいエリア。求人数は多く、仕事を見つけやすい。
・セランゴール州:クアラルンプール近郊のエリア。工業団地に工場を構える日系製造業多数。求人数は多く、仕事は見つけやすいが、公共交通機関があまり発達しておらず車がないと不便。
・ペナン州:発展したペナン島の都市部が観光地として有名ですが、橋を渡った半島部には工業地帯が広がり日系企業も多数。移動には車が必須だが、程よく発展して住みやすいエリア。求人情報数はあまり多くない。
・ジョホールバル:マレー半島南端に位置するシンガポ―ルに最も近い町。日本人コミュニティあり。求人情報数は少ない。
・サバ州/サラワク州:ボルネオ島に位置し、製造業が多いエリア。求人情報数は少ないが、給与は高め。

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