マレーシアにはどのようなビジネスマナーがあるの?失敗しないためのポイント
なぜビジネスマナーを理解する必要があるのか
マレーシアは多文化国家であり、マレー系、中国系やインド系と多様な人種がいるため、それぞれ異なる考え方や行動ルールを守っています。
そのため、文化背景、宗教、多様な人種に対して適切なビジネスマナーを把握する必要があります。
マレーシアに限った話ではないですが、異国で異なる文化を持つ人と働く中で成功をするにはその国民性やビジネスのルールを理解する必要があります。
またそれは日本の当たり前とは全く違う考え方のものもあるため、時には「日本ではこうだから」という常識を一度捨てる必要があります。
ビジネスコミュニケーションには、相手の文化や宗教を尊重する姿勢が求められます。
挨拶の仕方、会話の際のトピック選び、食事の際のマナーなど、細かな点においても留意が必要です。
マナーを理解し気をつけながら適切に行動することで、マレーシアのビジネスシーンでの成功が期待できます。
下記に場面ごとに気をつけるポイントを記載するので是非続きも読んでみてください!
マレーシアにおけるビジネスマナー
◇基本的なマナー
まずは服装に関して。 マレーシアのビジネスシーンでは、男性は襟付きシャツとスラックスやチノパン、女性はビジネスカジュアルが基本です。
重要な場面ではスーツとネクタイをつけるケースもありますが、日常的ではなく特定の場面に限られます。
イスラム教徒の女性はヒジャブを着用することが多いので、異文化を尊重する姿勢を忘れずにしましょう。
握手に関して。男性同士、または女性同士の握手は比較的一般的ですが、異性間では注意が必要です。
特にイスラム教徒の女性との握手は、彼女からの手を差し出しを待つのが礼儀とされています。
そのため、男性側からは接触はさけ、表情や言葉での挨拶で対応するのが一般的です。
最後にアポイントメントに関してです。
日本のように関係性作りや情報シェアのために「取り合えず会いましょう」というスタンスはあまり好まれない傾向にあります。
顔合わせのためにアポイントメントを設定してほしいと伝えると、メールで要件を伝えてというケースが多いです。
ただ重要な目的がある場合はもちろんアポイントメント設定をするため、なぜ必要かを認識してもらう必要があります。
アポイントメント設定の際には、目的やアジェンダを明確に伝え、効果的なミーティングを心掛けることが求められます。
◇時間に対する考え方
マレーシアは時間に対して柔軟な考え方を持っている国です。
この文化は、マレーシアのリラックスした生活様式や、熱帯気候によるゆったりとした時間の流れに起因すると言われています。
例えば、人に会う予定を13時にしていた場合、13時に到着しないケースが多いです。時間になって来ないので今どこかと聞くと「On the way(向かっているところ)」と返答が帰ってきますが、これももうすぐ着く場所にいる場合と、まだ家におり出発の準備ができている場合もあります。
そのため、マレーシアで生活する際、時間に対してはゆとりを持っていると焦らずに生活できるかと思います。
また、少し角度が異なりますが、時間に関してですと、「渋滞」があります。
ラッシュアワー時や雨が降る際、金曜日の礼拝の時間帯など車の移動が多いため想像以上の渋滞が起こります。
そのためできるだけ渋滞の時間帯を避けて予定を立てたり、出発の時間を早めたりなど、計画的に行動する必要があります。
◇食事の場でのマナー
マレーシアにおける食事の場は、ビジネスや交流の重要な舞台となります。そのため、適切なマナーを守ることは非常に重要です。
マレーシアは多宗教国家であり、特にイスラム教、仏教、キリスト教、ヒンドゥー教が主要な宗教として存在します。
イスラム教徒は豚肉やアルコールを摂取することが禁じられており、ヒンドゥー教徒は牛肉を避ける傾向があります。
このような宗教的な制約を理解し、相手の宗教を尊重したメニュー選びをすることは、会食や社内の食事でも必須となります。
また、マレーシアでは、特にイスラム教の影響から、食事の際には右手を使うのが一般的です。左手は不浄とされるため、食事を取る際や料理を取り分ける際には右手を使用するのが良いでしょう。
食事の場でのマナーを守ることは、相手への敬意を示すだけでなく、マレーシアの文化や習慣を理解し、尊重する姿勢を示すことにも繋がります。
これにより、ビジネスや交流の場での信頼関係の構築がよりスムーズに進むでしょう。
日本人が気をつけること
日本人がマレーシアでのビジネスや交流を進める際、文化やコミュニケーションの違いを理解し、適切に対応することは非常に重要です。
前提として、日本での当たり前はマレーシアでの当たり前とは限らない、という認識を持つことが必要になります。
繰り返しになりますが、マレーシアは多文化国家であり、マレー系、中国系、インド系など多様な人種と文化が共存しています。
これに対し、日本は長らく単一民族国家として発展してきました。
このため、マレーシアでは異なる文化や宗教の価値観を尊重することが日常的に求められます。
例えば、食事の際の宗教的制約や、特定の祝祭日の遵守など、日本では考慮する必要のないことにも配慮が必要です。
マレーシア人は一般的に親しみやすく、感情豊かにコミュニケーションをとります。
しかし、直接的な批判や否定は避ける傾向があります。日本のビジネスシーンでの「はい」は同意を意味しますが、
マレーシアでは単に相手の言葉を受け取ったことを示す(同意の意味ではなく、あなたが言いたいことを理解しました、というだけの意)ことも多いです。
このようなニュアンスの違いを理解し、確認を重ねることで、誤解を避けることができます。
伝わったと思っても、念のために相手が認識した内容の確認と、次誰が何をするか、締め切りを切るなど、はっきりと決め切ることが重要になります。
文化や共通認識が異なる分、日本人同士でのコミュニケーションより何倍も気をつけて確認を取りながら進める必要があります。
まとめ
マレーシアは多文化、多宗教の国であり、異なる背景を持つ人々が共存しています。
この多様性は、ビジネスの場においても色濃く反映されております。
適切なマナーを守ることで初めて、相手との信頼関係を築くことができます。
特に、食事の場での宗教的制約や、コミュニケーションの際の言葉の選び方、時間に対する考え方など、
細かな点においても相手のことを尊重した行動ができるといいでしょう!
マレーシア⇔日本の就職・転職・求人をサポート
マレーシアで働くならどのエリア?
・クアラルンプール(首都):日本人の大部分はクアラルンプール在住。歴史ある日本人コミュニティがあり、発展した住みやすいエリア。求人数は多く、仕事を見つけやすい。
・セランゴール州:クアラルンプール近郊のエリア。工業団地に工場を構える日系製造業多数。求人数は多く、仕事は見つけやすいが、公共交通機関があまり発達しておらず車がないと不便。
・ペナン州:発展したペナン島の都市部が観光地として有名ですが、橋を渡った半島部には工業地帯が広がり日系企業も多数。移動には車が必須だが、程よく発展して住みやすいエリア。求人情報数はあまり多くない。
・ジョホールバル:マレー半島南端に位置するシンガポ―ルに最も近い町。日本人コミュニティあり。求人情報数は少ない。
・サバ州/サラワク州:ボルネオ島に位置し、製造業が多いエリア。求人情報数は少ないが、給与は高め。
マレーシア就職に役立つコラム更新中
・マレーシアの日系企業で働く日本人の通勤用オフィスカジュアル
・転職に必須の英文履歴書を書くコツと裏技
・「現地採用」と「正社員」の違いとは
・クアラルンプールの通勤手段
・現地採用のランチ事情にみるマレーシアの物価
・私がマレーシアで働く理由~新卒でマレーシアに就職した24歳に聞きました