クアラルンプール移住完全ガイド:ビザ、住居、生活まで徹底解説
今回はマレーシア在住5年目の私がマレーシアの多文化都市、クアラルンプール。
物価の安さ、温暖な気候、そして多様な文化が魅力です。移住を検討している方のために、ビザ、住居、生活など、移住に関するあらゆる情報を分かりやすく解説します。
なぜクアラルンプールに移住する人が増えているのか? – その魅力と理由
クアラルンプールは、近年、海外移住先として注目を集めています。その理由としては、魅力的な点が数多く挙げられます。
生活費が安い!物価水準と家賃相場
日本と比較して、クアラルンプールの物価は非常に安いです。
特に、食費や交通費は大幅に抑えることができます。ローカルなレストランでの食事は1食数百円程度で済むことが多く、タクシーも比較的安価です。
また、家賃も日本と比較するとかなり安く、中心部でも比較的リーズナブルな物件を見つけることができます。
◆食費
ローカルな屋台やレストランでは、日本円にして千円以内で満足できる食事を見つけることができます。
東南アジアならではの新鮮なフルーツが手頃な価格で楽しむことができます。
◆交通費
公共交通機関が発達しており、バスやモノレールを利用すれば、市内を比較的安価に移動できます。
モノレールに関しては線によりますが、1駅約1-2リンギット(=おおよそ33-66円)なので、日本の約4分の1で移動することができます。
タクシーも比較的安価ですが、Grabなどの配車アプリを利用するとさらに割安になることがあります。
◆家賃
中心部でも日本と比べると家賃はかなり抑えることができますが、郊外に行く、よりリーズナブルな物件を見つけることができます。
コンドミニアムやアパートのほか、伝統的な家屋を改修した物件など、様々なタイプの物件があります。
治安が良い!安心して暮らせる街
クアラルンプールの治安は、東南アジアの中では比較的良好です。
特に、観光地や外国人居住区は警備が強化されており、安心して暮らすことができます。
ただし、スリや置き引きには注意が必要です。
◆セキュリティ
大型のショッピングモールでは入り口や館内、場合によっては店舗の中にセキュリティガードがいることもあります。
またコンドミニアムにも必ずセキュリティガードが駐在しており、外部の方が中に入る場合はパスポートやICの提示を求められる場合もあります。
◆夜間の外出
夜間の一人歩きは避ける、人気のない場所は避けるなど、基本的な防犯対策を心掛けることが大切です。
またチャンカット、トレックなどのバーやクラブが多くあるエリアを歩く際は、いつも以上に貴重品や車に気をつけるようにしましょう。
多様な文化に触れられる!国際色豊かな街
マレーシアは多民族国家であり、クアラルンプールは多様な文化が融合する国際都市です。
マレー系が約7割、中華系約2割、インド系約1割など、様々な民族が共存しており、それぞれの文化に触れることができます。
◆宗教施設 イスラム教のモスク、仏教の寺院、ヒンドゥー教の寺院など、様々な宗教施設を見学できます。
◆食文化 マレーシア料理、中華料理、インド料理など、多様な料理を楽しむことができます。
◆祭り 年間を通して、様々な民族の祭りやイベントが開催されます。
ビジネス環境の充実
クアラルンプールは、東南アジアにおけるビジネスの中心地の一つです。
外国企業の進出も盛んで、ビジネスチャンスが豊富です。
◆インフラ 通信インフラが整備されており、ビジネスを行う上で必要な環境が整っています。
◆人材 英語を話すことができる人材が多く、ビジネスパートナーを見つけやすいです。
◆政府の支援 外国企業の誘致に力を入れており、様々な支援制度が整っています。
クアラルンプール移住のデメリットも知っておこう!
クアラルンプールは魅力的な都市ですが、移住を検討する上で知っておくべきデメリットも存在します。
ヘイズによる大気汚染
毎年、特に乾季の時期には、インドネシアからの煙害(ヘイズ)の影響で、大気汚染が深刻化することがあります
◆健康への影響
呼吸器疾患を持つ人は、事前に担当医にアドバイスをもらって、必要に応じて外出時はマスクをするようにしましょう。
◆日常生活への影響
日常への影響はほとんどないと考えていただいて問題ないかと思います。
私もマレーシアに5年住んでおりますが、ヘイズだから予定が中止になったなどは一度も経験はございません。
交通渋滞が激しい
クアラルンプールは、東南アジア有数の都市であり、交通量も非常に多いため、慢性的な交通渋滞が発生しています。
特にラッシュ時は、移動に時間がかかることが多く、ストレスを感じる方もいるかもしれません。
◆通勤時間 出勤時間帯は、渋滞により通勤時間が大幅に長くなることがあります。
◆公共交通機関 バスやモノレールも利用できますが、本数が限られている路線もあり、不便を感じる場合があります。
◆自家用車 自家用車を持つ人も多いですが、車社会のためラッシュ時の渋滞はひどく、また駐車場の確保が難しい場合もあります。
日本食や日本製品が高価
日本食や日本製品は、日本と比較して高価な傾向にあります。
特に、生鮮食品や人気のブランド品などは、価格差が大きい場合があります。
◆輸入品 日本から輸入される食品や日用品は、関税がかかるため、価格が高くなります。
例)お米 5kg : RM35-50 (=おおよそ1,200 – 1,700円)
◆ローカル食材 現地の食材を利用することで、食費を抑えることができます。
例)お米 5kg : RM20-25(=おおよそ700 – 900円)
◆日本食レストラン 日本食レストランは、日本と比較すると高価な場合が多いです。
例)日本チェーン店定食:RM30 (=おおよそ1,000円) ローカルレストランランチRM15 (=おおよそ500円)
文化の違いによるストレス
日本とは異なる文化を持つマレーシアでは、文化の違いによるストレスを感じる場合があります。
◆宗教 イスラム教が国教であり、宗教に関する慣習やマナーに注意が必要です。
◆時間感覚 日本人よりも時間にルーズな場合があり、時間に厳守な日本人にとってはストレスになることがあります。
◆コミュニケーション
英語が通じますが、第一習得語でない人がほどんど人なるため、誤解が発生する確率が増えます。
ローカルの方が集う中華系、マレー系レストランやホーカーなどでは、英語が話せないスタッフもいるので、ひたすら中国語やマレー 語で話しかけられること多くあります。
その際にとりあえず知ってる英語で話すもしくは簡単な中国語やマレー語を知っていると役に立つかと思います。
自然災害
クアラルンプールは、熱帯地域に位置しているため、台風や豪雨などの自然災害が発生する可能性があります。
クアラルンプールの住みやすいエリアはどこ? – エリア別徹底比較
クアラルンプールには、国際色豊かなエリアからローカルな雰囲気が魅力のエリアまで、様々な特徴を持つ地域があります。それぞれのエリアには、独自のメリットとデメリットがあるため、ライフスタイルや予算に合わせて最適な場所を選ぶことが大切です。
モンキアラ:国際色豊かな高級住宅街
モンキアラは、クアラルンプールでも有数の高級住宅街として知られています。国際色豊かな環境で、インターナショナルスクールや高級コンドミニアムが立ち並んでいます。
<メリット>
治安の良さ: 警備が厳重で、安心して暮らすことができます。
利便性: ショッピングモール、インターナショナルスクール、病院などが充実しており、生活が便利です。
緑が多い: 緑豊かな環境で、自然を感じながら暮らすことができます。
<デメリット>
物価が高い: 高級住宅街のため、家賃や物価が高い傾向にあります。
交通渋滞: ラッシュ時は、交通渋滞が発生することがあります。
ブキットビンタン:ショッピングやエンターテイメントの中心地
ブキットビンタンは、クアラルンプールの中心部に位置し、ショッピングやエンターテイメントの中心地として賑わっています。大型ショッピングモールや高級ホテルが立ち並び、常に活気に満ちています。
<メリット>
利便性: ショッピングモール、レストラン、バーなど、あらゆるものが徒歩圏内にあります。
エンターテイメント: 映画館、劇場、ナイトクラブなど、エンターテイメント施設が充実しています。
<デメリット>
混雑: 観光客も多く、常に賑わっているため、静かに暮らしたい方には不向きかもしれません。
物価が高い: 高級ブランド店が多く、物価は高めです。
ダンメラー:ローカルな雰囲気が魅力のエリア
ダンメラーは、ローカルな雰囲気が魅力のエリアです。現地の市場や屋台があり、本場のマレーシア料理を味わうことができます。
<メリット>
生活費が安い: 物価が安く、現地の生活を体験したい方におすすめです。
ローカルな雰囲気: 現地の文化に触れることができ、異文化体験を楽しめます。
<デメリット>
不便な点: ショッピングモールや病院などは、モンキアラやブキットビンタンに比べると少ないです。
言語: 英語が通じない場所もあるため、マレー語を少し勉強しておくと便利です。
その他のエリア
◆バンサー
モンキアラとブキットビンタンの中間に位置し、落ち着いた雰囲気の住宅街です。外資系企業も多く日本人を含む外国人が多い国際的なエリアです。
◆KLCC
ペトロナスツインタワーがあるエリアで、オフィスビルや高級ホテルが立ち並んでいます。
◆スバンジャヤ
クアラルンプールの郊外に位置し、比較的新しい住宅地です。
<エリアを選ぶ際のポイント>
予算: 家賃や生活費は、エリアによって大きく異なります。
ライフスタイル: 静かに暮らしたいのか、賑やかな場所に住みたいのか、自分のライフスタイルに合ったエリアを選びましょう。
交通の便: 通勤や通学に便利な場所を選びましょう。
治安: 治安面も考慮し、安全なエリアを選びましょう。
クアラルンプールへの移住準備 – ビザの種類から住居探しまで
クアラルンプールへの移住の準備は、ビザの種類選定から始まり、住居探し、そして現地での生活への適応まで、様々なステップがあります。
ここでは、その中でも特に重要なビザの種類と住居探しについて詳しく解説します。
ビザの種類
マレーシアで長期滞在を希望する外国人の方向けには、いくつかのビザの種類があります。
それぞれのビザには、滞在目的や条件が異なります。
◆MM2H(Malaysia My Second Home)ビザ
・長期滞在を希望する退職者や、一定の収入がある方が対象です。
・不動産購入や固定預金などの条件があります。
・家族も一緒に滞在することができます。
◆学生ビザ
・マレーシアの学校に留学する方が対象です。
◆就労ビザ
・マレーシアの企業に雇用されて働く方が対象です。
◆配偶者ビザ
・マレーシア人の配偶者またはその子供の場合に取得できます。
<ビザの種類を選ぶ際のポイント>
滞在目的: 留学、仕事、または純粋に生活を楽しみたいのか、目的によって選ぶビザの種類が異なります。
収入: MM2Hビザなど、一定の収入が求められるビザもあります。
滞在期間: 滞在期間によって、必要な手続きが異なります。
<ビザ申請の手続き>
ビザの申請は、マレーシア大使館または領事館で行います。
オンラインで申請可能なビザもありますが、必要な書類や手続きは、ビザの種類によって異なりますので、事前に詳細を確認しましょう。
住居の探し方と注意点
クアラルンプールには、コンドミニアム、アパート、テラスハウスなど、様々なタイプの住居があります。
<住居の探し方>
不動産会社: 現地の不動産会社に依頼するのが安心です。
インターネット: PropertyGuru、iPropertyなどの不動産ポータルサイトで検索するのが一番人気な方法です。
知人・友人の紹介: 現地に住んでいる知人や友人から情報を提供してもらうことも有効です。
<住居を選ぶ際の注意点>
場所: 通勤・通学に便利な場所、治安の良い場所を選びましょう。
設備: エアコン、洗濯機、インターネット回線など、必要な設備が備わっているか確認しましょう。
契約内容: 契約期間、家賃、敷金、礼金など、契約内容をしっかりと確認しましょう。
周辺環境: スーパーマーケットや病院などの施設が近くにあるか、確認しましょう。
<住居探しで注意すべきこと>
契約前に必ず内見: 部屋の状態をしっかりと確認しましょう。
契約書をよく読む: 契約内容を理解し、不明な点は必ず質問しましょう。
保証人: 保証人を要求される場合があります。
クアラルンプールで快適に暮らすためのヒント
クアラルンプールでの生活をより快適にするためのヒントをいくつかご紹介します。
現地でのコミュニケーション方法
マレーシアでは、マレー語、英語、中国語が広く使用されています。
◆英語
国際都市であるクアラルンプールでは、英語が通じる場所が多く、特に観光地や商業施設では問題なくコミュニケーションをとることができます。
◆マレー語
現地の人々とより深く交流したい場合は、簡単なマレー語を覚えておくと便利です。挨拶や日常会話だけでも覚えておくと、相手との距離が縮まります。
◆中国語
クアラルンプールには中華系住民が多く、中国語が話せる場所もたくさんあります。
<コミュニケーションのポイント>
笑顔: 笑顔は、世界共通の言語です。笑顔で接することで、相手との距離が縮まります。
ジェスチャー: ジェスチャーを交えてコミュニケーションをとることも有効です。
敬語: マレーシアでは、目上の人に対して敬語を使うことが一般的です。
医療機関の選び方
クアラルンプールには、国際的な水準の病院から、地元の人々が利用するクリニックまで、様々な医療機関があります。
◆国際病院 日本人医師が常駐している病院や、国際的な基準を満たしている病院を選ぶことができます。
◆政府病院 比較的安価で利用できるのが特徴ですが、待ち時間が長い場合があります。
◆私立クリニック 専門医による診療を受けることができます。
<医療機関を選ぶ際のポイント>
保険: ご自身の加入している保険で、どの医療機関が利用できるか確認しましょう。
言語: 日本語で対応できる医療機関があるか確認しましょう。
専門分野: 必要な治療によって、専門医がいる医療機関を選びましょう。
子供がいる場合の教育について
クアラルンプールには、国際学校や現地の学校など、様々な教育機関があります。
◆インターナショナルスクール 英語で授業が行われ、世界各国の子供たちが通っています。
◆現地の学校 ローカルの言語で授業が行われ、現地の文化を学ぶことができます。マレーシア人のみ入学可能。
<学校を選ぶ際のポイント>
カリキュラム: 自宅の国のカリキュラムと近い学校を選ぶと、スムーズに学習を続けることができます。
言語: 子供の年齢や英語力に合わせて、学校を選びましょう。
費用: 国際学校は、現地の学校に比べて学費が高い傾向にあります。
<その他>
ホームステイ: 現地の人々と生活を共にすることで、現地の文化を深く学ぶことができます。
課外活動: スポーツや音楽など、様々な課外活動に参加することで、子供たちの成長を促すことができます。
クアラルンプール移住に関するQ&A
Q1. クアラルンプールで仕事を探すことはできますか?
A1. はい、できます。特に、英語力と専門スキルをお持ちの方であれば、IT業界や金融業界など、様々な分野で仕事を見つけることができます。
求人情報サイトや転職エージェントを利用して、積極的に求職活動を行うことをおすすめします。
Q2. マレーシアの治安は大丈夫ですか?
A2. マレーシアは、東南アジアの中では比較的治安が良い国です。
しかし、スリや置き引きなどの犯罪は発生しますので、常に注意が必要です。特に、人混みや観光地では、貴重品に注意しましょう。
Q3. クアラルンプールで日本語でコミュニケーションをとることはできますか?
A3. 日本人向けのサービスを提供しているレストランやお店などでは、日本語でコミュニケーションをとれる場合があります。
しかし、一般的な場所では英語が主流です。
Q4. クアラルンプールで車は必要ですか?
A4. 車は必ずしも必要ではありません。
公共交通機関が発達しており、バスやモノレールを利用して移動することができます。
しかし、郊外に住んでいる場合や、頻繁に遠出をする場合は、車があると便利です。
Q5. マレーシアの物価はどのくらいですか?
A5. 日本と比較すると、物価は安いです。
特に、食費や交通費は大幅に抑えることができます。
しかし、日本製品や輸入品は、日本と比較して高価な場合があります。
Q6. マレーシアの医療費はどのくらいですか?
A6. 医療費は、利用する医療機関によって異なります。
国際病院は高額ですが、政府病院は比較的安価です。
海外旅行保険に加入しておくことをおすすめします。
Q7. マレーシアの気候は?
A7. マレーシアは熱帯気候で、一年を通して高温多湿です。
雨季と乾季があり、雨季にはスコールが降ることがあります。
Q8. マレーシアで不動産を購入することはできますか?
A8. はい、できます。MM2Hビザを取得している方は、不動産を購入することができます。
ただし、購入前に、現地の不動産法や税金について、専門家にご相談ください。
まとめ
クアラルンプールは、多様な文化が融合し、生活費も比較的安く、温暖な気候が魅力の都市です。
しかし、移住する前に、治安、交通、医療、教育など、様々な情報を収集し、慎重に検討することが大切です。
マレーシア⇔日本の就職・転職・求人をサポート
マレーシアで働くならどのエリア?
・クアラルンプール(首都):日本人の大部分はクアラルンプール在住。歴史ある日本人コミュニティがあり、発展した住みやすいエリア。求人数は多く、仕事を見つけやすい。
・セランゴール州:クアラルンプール近郊のエリア。工業団地に工場を構える日系製造業多数。求人数は多く、仕事は見つけやすいが、公共交通機関があまり発達しておらず車がないと不便。
・ペナン州:発展したペナン島の都市部が観光地として有名ですが、橋を渡った半島部には工業地帯が広がり日系企業も多数。移動には車が必須だが、程よく発展して住みやすいエリア。求人情報数はあまり多くない。
・ジョホールバル:マレー半島南端に位置するシンガポ―ルに最も近い町。日本人コミュニティあり。求人情報数は少ない。
・サバ州/サラワク州:ボルネオ島に位置し、製造業が多いエリア。求人情報数は少ないが、給与は高め。
マレーシア就職に役立つコラム更新中
・マレーシアの日系企業で働く日本人の通勤用オフィスカジュアル
・転職に必須の英文履歴書を書くコツと裏技
・「現地採用」と「正社員」の違いとは
・クアラルンプールの通勤手段
・現地採用のランチ事情にみるマレーシアの物価
・私がマレーシアで働く理由~新卒でマレーシアに就職した24歳に聞きました