【マレーシア移住】メリット・デメリットと実践ガイド
マレーシアへの海外移住は、近年多くの日本人に人気を集めています。
この記事では、マレーシア移住の魅力や特徴、実践的な方法、生活コスト、医療・教育事情など、包括的な情報をお伝えします。
マレーシアでの新生活を検討している方々はぜひ参考にしてみてください!
マレーシア海外移住の魅力と特徴
マレーシアの基本情報と移住先としての人気の理由
マレーシアは東南アジアに位置し、多民族国家として知られています。
首都クアラルンプールは近代的な都市であり、高層ビルと伝統的な建築物が共存しています。
そんなマレーシアが近年、日本人の方に移住先として人気が高い理由には、以下のようなものがあります。
1.温暖な気候
2.英語が広く通用する
3.物価が比較的安い
4.親日的な国民性
5.多様な文化と食事
これらの特徴により、マレーシアは日本人にとって住みやすい環境を提供しており、移住先としての人気に繋がっています。筆者は家族と共にマレーシアに来てまだ4ヶ月程度ですが、実際に生活してみて、小さな子供がいることもあり、出かける先々で話しかけてもらえたり、レストラン等に入っても、子供にも大変優しく接してもらえます。
マレーシアの方は総じてフレンドリーで優しく、また英語も広く通じ、ローカルのレストランに行くとたまに通じないこともありますが、そういった時のコミュニケーションも楽しく、英語が出来なくてもマレーシアは住みやすいかなと思います!
マレーシア移住のメリットとデメリット
マレーシア移住には様々なメリットがありますが、同時にデメリットも存在します。
主なメリットには以下のようなものがあります。
これらのメリットとデメリットを十分に理解し、自身の生活スタイルに合うか慎重に検討することが重要です。
1.生活コストの低さ
2.永住権取得の比較的容易さ
3.充実した医療サービス
4.豊かな自然環境
5.多様な食文化
一方、デメリットとしては次のような点が挙げられます。
1.暑さと湿気
2.交通渋滞
3.行政手続きの煩雑さ
4.文化や習慣の違いによるストレス
5.日本食材の入手のしにくさ
マレーシアの治安と生活環境
マレーシアの治安は東南アジアの中では比較的良好です。
しかし、日本ではなく、あくまで海外ですので基本的な注意は必要で、特に夜間の一人歩きは避けるべきです。
生活環境については、大都市では現代的な設備が整っていますが、地方では異なる場合があります。
クアラルンプールなどの都市部では、日本人コミュニティも充実しており、安心して生活がしやすい環境が整っています。
日本人コミュニティでは、例えば在マレーシア日本人会、出身県の県人会、オフィシャルなものでなくても、同じコンドミニアムで知り合った方から繋がっていく日本人の方々、スポーツで出会う方達もいたり、色々な場所で出会う機会があるかと思います。
何より一番大きいのは、マレーシア生活においての知恵を色々な人から教えてもらえるのはかなり大きいと思います。病
気の時はここがいいよ、買い物するならこういうお店もあるよ、とか生活に大きく役立つ情報が得られることもあります!
マレーシア移住の方法とビザの種類
マレーシア移住に必要な手続きと流れ
マレーシアへの移住を実現するには、以下の手順が一般的です。
これらの手続きは、専門家のサポートを受けることで、スムーズに進めることができます。
1.移住の目的を明確にする
2.適切なビザを選択する
3.必要書類を準備する
4.ビザ申請を行う
5.住居を決める
6.銀行口座を開設する
7・健康保険に加入する
マレーシアの主要なビザの種類と取得条件
マレーシアには様々な種類のビザがありますが、主な長期滞在用ビザは以下の通りです。
ここに記載しているのはあくまで参考情報となりますので、必ずご自身で、どのビザが自身の環境に最適なのかよく検討してください。
1.MM2H(マレーシア・マイ・セカンドホーム)ビザ
・2024年6月から大幅な条件変更があり、3つのカテゴリから選択(プラチナ、ゴールド、シルバー)
・上記カテゴリにより、従来よりも参加しやすい選択肢が増えましたが、一方で最低預金額の増加があり、カテゴリによっては非常に高額となっているものもあります。
2.就労ビザ(Employment Pass)
・雇用主によるスポンサーシップが必要
・最低月給:3,000リンギット以上
・滞在期間:最長5年
3.学生ビザ(Student Pass)
・認可された教育機関からの入学許可証が必要
・滞在期間:コース期間に応じて
4.配偶者ビザ(Spouse Visa)
・マレーシア国民または永住権保持者との婚姻証明が必要
・滞在期間:6ヶ月〜5年(更新可能)
5.デジタルノマドビザ (DE Rantau Nomad Pass)
・フリーランサーやリモートワーカーに向けたマレーシアの長期滞在ビザ
・3ヶ月〜12ヶ月で滞在可能、さらに12ヶ月の延長を行えば、最長で2年間マレーシアに滞在することが出来ます。
マレーシア移住にかかる費用の目安
マレーシア移住にかかる費用は、ビザの種類や生活スタイルによって大きく異なります。
一般的な費用の目安は以下の通りです。
1.ビザ申請費用:数万円〜数十万円
2.渡航費:5〜10万円程度(片道)
3.初期生活費:50〜100万円程度(3ヶ月分)
4.家具家電購入費:20〜50万円程度
これらの費用に加えて、MM2Hビザの場合はカテゴリ別となりますがある程度の最低預金額が必要となります。
長期的な資金計画を立てることが、スムーズな移住の鍵となります。
マレーシアの生活コストと物価事情
マレーシアの平均的な生活費の内訳
マレーシアの生活費は日本と比べて全般的に安いですが、項目によって差があります。
クアラルンプールでの2人家族の月間生活費の目安は以下の通りです。
1.家賃(2LDK):7〜10万円
2.食費:3〜5万円
3.光熱費:1〜2万円
4.交通費:1〜2万円
5.通信費:0.5〜1万円
6.娯楽・その他:2〜3万円
合計すると、月に15〜23万円程度の生活費が必要となります。
ただし、これは平均的な目安であり、個人の生活スタイルによって大きく変動します。
日本との物価比較と節約のコツ
近年物価差は小さくなってきてはいるものの、マレーシアの物価は日本と比べて全般的に安いですが、輸入品は高額になる傾向があります。
以下に日本との物価比較と節約のコツをいくつか紹介します。
1.食事:外食は日本の1/3〜1/2程度
節約のコツ:ローカルフードコートを利用する
2.交通費:タクシーやGrabは日本の1/3〜1/2程度
節約のコツ:公共交通機関を利用する
3.家賃:日本の都市部の1/2〜2/3程度
節約のコツ:郊外や長期契約で交渉する
4.日用品:現地製品なら日本の1/2〜2/3程度
節約のコツ:ローカルスーパーで購入する
5.電気代:日本とほぼ同程度
節約のコツ:エアコンの使用を控えめにする
これらの情報を参考に、自身のライフスタイルに合わせた予算管理を行うことが大切です。
マレーシアの住居事情と家賃相場
マレーシアの住居タイプは主にコンドミニアム、アパートメント、一戸建てに分かれます。
クアラルンプール中心部のコンドミニアムの家賃相場は以下の通りです。
なお、コンドミニアムであれば基本的に家具、家電は備え付けの場所が多いです。
1LDK(50㎡程度):5〜8万円/月
2LDK(80㎡程度):7〜12万円/月
3LDK(100㎡以上):10〜15万円/月
郊外に行くほど家賃は安くなり、同じ広さでも2〜3割程度安くなります。
また、長期契約や交渉次第で家賃を抑えられる可能性もあります。
セキュリティや付帯設備、交通の便などを考慮して、自分に合った物件を選ぶことが重要です。
マレーシアの医療・教育事情
マレーシアの医療制度と日本人向け医療機関
マレーシアの医療水準は東南アジアの中でも高く、特に私立病院は設備が充実しています。
主要都市には日本語対応可能な医療機関もあり、安心して治療を受けられます。
医療保険については、現地の保険に加入するか、日本の海外旅行保険を利用するのが一般的です。
日本人向け医療機関の例:
1.サンウェイ・メディカルセンター(クアラルンプール)
2.グレンイーグルス病院(クアラルンプール)
3.ペナン・アドベンティスト病院(ペナン)
これらの病院では日本語通訳サービスが利用可能で、日本人医師による診察を受けられる場合もあります。また、これら以外の場所としてはClinicでも日本語が通じる場所はあるので、風邪等の軽い症状であればそちらを利用するといった方法もあります。
マレーシアの教育システムとインターナショナルスクール
マレーシアの教育システムは、公立学校、私立学校、インターナショナルスクールに大別されます。
多くの日本人家庭は、英語で学べるインターナショナルスクールを選択しています。
主なインターナショナルスクール:
1.アリス・スミス・アメリカン・インターナショナル・スクール
2.ガーデン・インターナショナル・スクール
1.モンテッソーリ・インターナショナル・スクール
インターナショナルスクールの年間学費は、各スクールによって大きく差が出ることが有りますが、概ね100〜200万円程度が一般的です。
教育の質や設備は高水準ですが、費用が高額なため、家計への影響を考慮する必要があります。
子育て環境と日本人家族の体験談
マレーシアは子育て環境としても人気があります。
多くの日本人家族が以下のような点を評価しています。
1.英語環境での教育
2.多文化共生の経験
3.のびのびとした自然環境
4.家事サポートの充実
5.子供の習い事の選択肢の多さ
ある日本人家族の体験談
「子供たちは英語力が飛躍的に伸び、国際感覚も身についた。家事サポートのおかげで、子育てに集中できるのも大きなメリット。ただし、日本の教育システムとの違いには注意が必要。」
このように、メリットも多い一方で、日本との教育システムの違いや、将来の進路選択についても慎重に検討する必要があります。
マレーシアでの仕事と起業の可能性
マレーシアでの就職・転職事情
マレーシアでの就職は、主に以下の方法があります。
1.日系企業への就職
2.現地企業への就職
3.多国籍企業への就職
4.英語教師としての就職
日系企業では日本語能力が重視されますが、現地企業や多国籍企業では英語力が必須となります。
給与水準は職種や経験によって異なりますが、管理職レベルで月給15〜30万円程度が一般的です。
就労ビザの取得には、最低月給3,000リンギット(約9万円)以上の条件があります。
弊社eeevo recruitでは、マレーシア就職の支援を行っており、キャリアコンサルタントは全員マレーシアに在住、在住歴は約2年〜6年とマレーシアの生活等についても知識が豊富なスタッフが在籍しております。是非、マレーシア就職をご検討の際はお問い合わせください。
マレーシアでの起業に関する基本情報
マレーシアは起業しやすい環境が整っており、外国人の起業も比較的容易です。
起業の基本的な流れは以下の通りです。
1.事業計画の策定
2.会社名の登録
3.会社設立の申請
4.銀行口座の開設
5.各種ライセンスの取得
最低資本金は外国人の場合、50万リンギット(約1,500万円)以上が必要です。
ただし、業種によっては100%外資が認められない場合もあるため、事前に確認が必要です。
デジタルノマドとしてのマレーシア生活
マレーシアは、高速インターネット環境と比較的安価な生活コストにより、デジタルノマドに人気の国となっています。
主なメリットは以下の通りです。
1.安定したインターネット環境
2.多数のコワーキングスペース
3.ビザ取得の容易さ(短期滞在の場合)
4.多言語環境(英語が広く通用する)
5.充実した飲食店やカフェ
ただし、ある程度の長期滞在の場合はビザの問題に注意が必要です。
MM2Hビザやデジタルノマドビザなどの適切なビザを取得することが重要です。
マレーシアの日本人コミュニティと現地での暮らし
マレーシアの日本人会と交流の機会
マレーシアには多くの日本人コミュニティが存在し、様々な交流の機会があります。
主な日本人会や交流の場には以下のようなものがあります。
1.在マレーシア日本人会
2.日本人学校のPTA活動
3.日本人商工会議所
4.日本人向けのFacebookグループ
5.日本食レストランでの交流会
これらのコミュニティに参加することで、情報交換や友人作りがスムーズに行えます。
また、現地の文化や習慣に触れる機会も増え、マレーシア生活への適応がしやすくなります。
日本食や日本製品の入手方法
マレーシアでは、日本企業が多数進出していることもあり、身近なお店で日本食や日本製品を比較的容易に入手でき、 主な入手方法は以下の通りです。ただし、日本製品は輸入品のため価格が高くなる傾向があります。
現地の食材や製品に慣れることで、生活コストを抑えることができます。
1.日系スーパーマーケット
・イセタン・ザ・ジャパンストア
・Jaya Grocer(一部店舗)
2.オンラインショッピングサイト
・Shopee
・Lazada
3.日本食レストラン
・多くの日本食チェーン店が進出しています。
4.日系デパート
・イセタン
・AEON
5.現地スーパーの日本食コーナー
マレーシア文化への適応とローカルとの交流
マレーシア文化への適応は、現地生活を楽しむ上で重要です。
以下のポイントに注意することで、スムーズな適応が可能です。
1.宗教への理解と尊重
イスラム教徒が多いため、ラマダン期間中の配慮が必要です。
2.多民族国家の特性理解
マレー系、中国系、インド系など、多様な文化が共存しています。
3.現地の言語習得
マレー語や広東語の簡単な挨拶を覚えると、交流が深まります。
4.食文化の受容
現地の料理を楽しむことで、文化理解が深まります。
5.ローカルイベントへの参加
お祭りや文化イベントに参加することで、交流の機会が増えます。
ローカルとの交流を深めることで、マレーシア生活がより充実したものになります。
マレーシア海外移住についてのまとめ
マレーシア移住の魅力と注意点の再確認
マレーシア移住の主な魅力は以下の通りです。
1.温暖な気候
2.比較的安価な生活コスト
3.英語が広く通用する環境
4.多様な文化体験の機会
5.充実した医療・教育環境
一方で、以下の点に注意が必要です。
1.ビザ取得条件の確認
2.文化や習慣の違いへの適応
3.長期的な資金計画の必要性
4.気候(高温多湿)への対応
5.交通渋滞などの都市問題
これらの魅力と注意点を十分に理解し、自身の状況に合わせて判断することが重要です。
マレーシア移住を成功させるためのアドバイス
マレーシア移住を成功させるためのアドバイスは以下のとおりです。
1.事前の十分な情報収集と現地視察
2.明確な目的意識と長期的な計画の策定
3.語学力(特に英語)の向上
4.現地の文化や習慣への理解と尊重
5.日本人コミュニティとの繋がり構築
6.柔軟な姿勢と適応力の維持
7.健康管理と保険加入の徹底
8.定期的な家族との話し合い(家族での移住の場合)
これらのポイントに注意を払うことで、より充実したマレーシア生活を送ることができます。
マレーシア移住に関する最新情報と今後の展望
マレーシア政府は、外国人の移住を促進するための政策を積極的に進めています。
最新の動向と今後の展望は以下の通りです。
1.MM2Hプログラムの見直し
2024年6月に大幅な条件変更がありました。内容をよく確認し、自身に合ったものかよく検討する必要が有ります
2.デジタルノマドビザ
2022年10月〜運用が開始され、3ヶ月〜12ヶ月、さらに12ヶ月の延長を行えば、最長で2年間マレーシアに滞在することが出来ます。
3.教育環境の更なる充実
インターナショナルスクールの増加や、現地大学の国際化が進んでいます。
最近では筑波大学が、マレーシア海外分校を設立、開校しました。
4.インフラ整備の進展
公共交通機関の拡充や、高速通信網の整備が進んでいます。
5.観光業の回復と発展
パンデミック後の観光業復興に向けた取り組みが行われています。
まとめ
マレーシアの現状の動向を踏まえつつ、自身の状況に最適な移住プランを検討することが大切です。
マレーシアへの海外移住は、多くの魅力と可能性を秘めています。
しかし、同時に様々な課題も存在します。
十分な準備と情報収集を行い、自身のライフスタイルに合った移住プランを立てることが、成功の鍵となります。
マレーシアでの新生活が、皆様にとって実りあるものとなることを願っています。
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マレーシアで働くならどのエリア?
・クアラルンプール(首都):日本人の大部分はクアラルンプール在住。歴史ある日本人コミュニティがあり、発展した住みやすいエリア。求人数は多く、仕事を見つけやすい。
・セランゴール州:クアラルンプール近郊のエリア。工業団地に工場を構える日系製造業多数。求人数は多く、仕事は見つけやすいが、公共交通機関があまり発達しておらず車がないと不便。
・ペナン州:発展したペナン島の都市部が観光地として有名ですが、橋を渡った半島部には工業地帯が広がり日系企業も多数。移動には車が必須だが、程よく発展して住みやすいエリア。求人情報数はあまり多くない。
・ジョホールバル:マレー半島南端に位置するシンガポ―ルに最も近い町。日本人コミュニティあり。求人情報数は少ない。
・サバ州/サラワク州:ボルネオ島に位置し、製造業が多いエリア。求人情報数は少ないが、給与は高め。
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